2024/12/10
第79回福岡県美術展覧会 会員の部受賞作品紹介
向日葵(一) | 福岡県美術協会賞
モチーフは、向日葵。小さな種から芽を出して、3カ月程で巨大に成長し、圧倒的な存在感の花となる。制作は、かたちを線でとらえて極力薄く墨を重ね、色数は少なく表現した。なお、和紙独特な風合いや、紙の縁の面白さを活かすように、小さ目のベニヤパネルに張り込み、作品の浮遊感が出るように仕立てた。
渾沌 | 福岡県美術協会賞
この度は、思いがけず素晴しい賞をいただき感謝いたしております。この頃耳にするのは自然災害、戦争など暗い気持ちになります。
そんな中佐賀城の堀にこの猛暑にも負けず咲いているハスの花を見た時、渾沌とした水の中から凛と咲いているハスの美しさ強さに、世の中の平和を願いたい気持ちで描きました。
そんな中佐賀城の堀にこの猛暑にも負けず咲いているハスの花を見た時、渾沌とした水の中から凛と咲いているハスの美しさ強さに、世の中の平和を願いたい気持ちで描きました。
袁中郎詩 | 福岡県美術協会賞
この度は思いがけない賞を頂き有難うございました。
毎回、紙と筆の緩急の線質の違いを発見し苦労しますが元気な体に助けられ励んでいます。又今後の課題も見つかり学んでいきます。ご審査いただきました先生方に感謝申し上げます。
毎回、紙と筆の緩急の線質の違いを発見し苦労しますが元気な体に助けられ励んでいます。又今後の課題も見つかり学んでいきます。ご審査いただきました先生方に感謝申し上げます。
らんまん | 福岡県美術協会賞
この度栄えある福岡県美術協会賞を頂き、まことに有難うございます。作品は日本画のイメージで仕上げました。枝垂れ桜の妖艶な花弁が幾重にも重なり、春爛漫の雰囲気を表現できればと思いました。選者が安珠さんになり、偶々お目に留まったのではないかと思います。これを機会に励み、自分の美的世界観を磨いていければと思っています。
Life - 人類へ、最後の警告 | 福岡県美術協会賞
この度は身に余る賞をいただき誠にありがとうございます。今年のデザイン部のテーマは「Life」。異常気象、戦争、核問題、食料危機と人類の行いが、地球上のすべての命を奪おうとしています。そして今こそが人類へ最後の警告の時であると感じています。この時を、ミシンを使って糸で布に描写しました。
初夏の頃 | 青木 寿賞
今年の夏は猛暑が続き県展の観覧に来られた方に少しでも涼を感じていただければと思い水性絵の具を使い出来るだけ簡素に描いてみました。滝の音を表現出来たか?滝の水が光で輝き、そして初夏の緑を強調しました。
色彩的におとなしめだったので、カワセミ(鳥)をアクセントとして描きたしました。
色彩的におとなしめだったので、カワセミ(鳥)をアクセントとして描きたしました。
旋 | 冨永朝堂賞
今回の作品は旋。ひと回りして元に戻るという意味らしく、形に相応しいのでこれに決めた。形先行で習作をして、タイトルはほとんどが後付けになる。
漢字ひとつのタイトルが好きだ。
あれやこれやと考えてはみるものの、いつの間にか元に戻っている自分に似ていて気に入っている。それにしても今年は暑かった。
漢字ひとつのタイトルが好きだ。
あれやこれやと考えてはみるものの、いつの間にか元に戻っている自分に似ていて気に入っている。それにしても今年は暑かった。
ハミングバード | 安永良徳賞
鳥が枝にとまり、何かの実をついばんで、飛び立つところを見かけました。俊敏で優雅な動きに目を奪われました。走ったり飛んだりするスポーツ選手の映像を見て、その軽やかさに憧れました。自在に動きたくとも自分の身体は中々重く、重力に負けてしまいますが、せめていつか、さか立ちぐらいはできたらいいなと思います。
UNTITLED 2024 | 豊福知徳賞
この度は賞をいただきありがとうございます。今回は正直なところ思っていた以上に時間もとれず、材が大きく、悩み思案する間もなく追われるように作品を仕上げました。余計なことを考えず、直観のままにチェンソーで形を落としていくことを楽しめた気もいたします。この感覚を忘れずに、今後も精進して参りたいと思います。
六ツ目菊漆仕上「あい」 | 豊田勝秋賞
この度は豊田勝秋賞をいただきありがとうございます。今回の作品は巾の狭い竹ヒゴを束ねて編みました。
竹ヒゴの製作本数は大幅に増しましたが、その分、色の変化を加えることができました。
今後も変化に富んだ作品を制作してまいります。
竹ヒゴの製作本数は大幅に増しましたが、その分、色の変化を加えることができました。
今後も変化に富んだ作品を制作してまいります。
草花文鉢 | 岩田屋三越賞
私はいつも身近に咲く草花を文様として作品を作っていきますが今回のあざみもどう表現するかデザインするか悩みました。
ラテックスで細いあざみの葉の棘や花の線を描くのが大変でした。
墨釉もできるだけ艶をなくし濃淡だけで表現しました。
器の中の凛としたあざみを感じていただけたらと思います。
ラテックスで細いあざみの葉の棘や花の線を描くのが大変でした。
墨釉もできるだけ艶をなくし濃淡だけで表現しました。
器の中の凛としたあざみを感じていただけたらと思います。
めぐりあひて | 岩田屋三越賞
平安の昔から脈々と続いて来た日本独自のかな文字が大好です。今回の作品は今年注目の大河ドラマ「光る君へ」にあやかり紫式部の歌を書こうと決め、その後は自由に書き進めました。いつも構成と最後のまとめに悩むところですが、しっくり決まったでしょうか。かなは美しい紙と墨のコラボも楽しめる最高の芸術だと思います。
大笑い | 岩田屋三越賞
この度は「岩田屋三越賞」を頂きまして有りがとうございました。
九重の乗馬クラブで撮影しました。掃除の途中で男の子が馬に「えさ」をやった時に馬の顔が変な顔になり女の子が様子を見ておお笑いしのでその姿を撮影しました。これからも頑張りたいと思います。
九重の乗馬クラブで撮影しました。掃除の途中で男の子が馬に「えさ」をやった時に馬の顔が変な顔になり女の子が様子を見ておお笑いしのでその姿を撮影しました。これからも頑張りたいと思います。
No Art、No Life | 岩田屋三越賞
この度は岩田屋三越賞を受賞させて頂き、誠に有難うございます。デザイン部門のテーマは「Life」。くらしや環境問題など様々なアイデアが浮かびましたが、3年前に他界した祖母が90歳を過ぎても楽しくアート作品を制作していた姿に着想を得て、「アートといきいき生きる」をコンセプトにしたポスターを制作しました。
陽光 | 山本文房堂賞
水墨画の真髄は何といっても墨の濃淡を駆使して表現する絵画にあると思う。今回は題材を「向日葵」と決め現代の混沌とした世相を重ね合わせながら「希望の光」に焦点をあてた。大輪の花、大きな葉は一気呵成に筆を走らせることに集中。天を仰ぐ蕾は希望の光に向かって伸びる。賞を頂いたことに感謝しさらに精進したい。
連鎖する | 山本文房堂賞
しゃぼん玉や水の中の泡、出来たと思うとすぐ破裂して消えてしまう。そして、その短い時間は美しい。生き物も生まれて消えていくところがどこか似たように感じた。しかし、儚い泡たちも集まると少し逞しく見えてくる。その思いを作品にしてみた。
白鳥は哀しからずや | 山本文房堂賞
篆刻は篆書で刻すことが多いですが、これまで何度か短い詩文を漢字仮名交じりで表現し出品してきました。篆書による造形美、面白さは勿論あるのですが、「見てすぐわかる、心に響く」のは日本語です。今回は横広の印材に界線を入れ、すっきり見えるよう、疎密感が出せるよう意識しました。さらに模索し続けたいと思います。